屋根の葺き替えという言葉を耳にしたことのある方は多いのではないでしょうか。
葺き替えと聞くと、瓦の屋根をイメージされる方も多いことと思いますが、コロニアルや板金屋根でも葺き替えを行う場合はあります。
一般的にはコロニアル等の場合は、カバー工法が主流でしょう。
しかし、下地の痛み具合によっては葺き替えを行わなくてはならない場合もありますので、下地の状況をしっかりと調査した上で葺き替えを行うのかカバーにするのかを決めていくと良いでしょう。
今回は屋根に関する吹き替え工事とカバー工法についてまとめています
これから屋根の工事を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
屋根を葺き替えなきゃいけないタイミングとは
屋根の工事といっても塗装で済ませている家もあるし、カバーをしている家もある。
場合によっては葺き替えをしているお家もあるけれど、自分の家がどの工事をすれば良いかわからない。
そんな方も少なくありませんよね。
ここではそのタイミングを少しまとめています。
まずは葺き替えを行うべき目安をご紹介します。
①築年数が40から50年以上
一般的な屋根材の耐久性は、おおむね30年から40年程度と言われています。
塗装でメンテナンスを行っていても、基材の劣化や風化自体は完全に止めることができません。
メンテナンスを行った上での耐用年数として、30年から40年と考えられるでしょう。
40年から50年築年数が経過している家だと、屋根材自体もそうですが、その下の防水シートや下地まで腐食、あるいは風化している場合がほとんどです。
なので40年から50年経過している家の場合は、基本的には葺き替えを前提に考えておくと良いでしょう。
②長い間雨漏りがしている
これは言わずもがなですね。
その雨漏りの原因が屋根からである場合は、基本的には全面の葺き替えを行う必要があります。
雨漏れ箇所がピンポイントで把握でき、なおかつ既存の屋根がコロニアルの場合であれば、カバー工法を行うことも可能です。
しかし長い間雨漏りを放置していると、下地の野地板などの腐食が進んでいる場合があります。
この場合には基本的には葺き替えを行い、下地の補修まで行うべきと言えるでしょう。
漏れているのは1カ所だから1部だけでいいんじゃないのそんなふうに思われる方も多いかと思いますが、水の出口が1カ所だとしても、水の入り口が1カ所とは限らないのです。
さらに水は必ずしも直上の天井に出るとは限りません。
と言うのも、下地を使ってあちこちに裏で回っていることもありますし、風向きなどによっても出る場所が変わる事があります。
それゆえに、雨漏りが始まってしまったら、「カバー工法」か「葺き替え」の2択を検討するべきと言えます。
その中でも、長い期間雨漏りを放置してしまっている場合は、ほぼ間違いなく葺き替えを行った方が良いと言えるでしょう。
下地が弱いままカバー工法を行なってしまうと、台風の際に剥がされてしまったり、本来の耐久性を保てない場合があります。
この見極めは一度業者に相談するべきでしょう。
③瓦屋根の雨漏り
上記と近い内容になりますが、瓦屋根の家で雨漏りの発生した場合は、応急処置を別にして、基本的には「葺き替え」を行うべきでしょう。
瓦屋根はカバー工法を行うことができないため、修繕を行うとなると葺き替えになります。
雨漏りがするということは瓦が割れていなくても、下地の防水シートが破れている可能性が高いため、基本的には瓦を全て下ろして防水シートをやりかえる必要があるのです。
再度同じ瓦を設置するという方法もなくはないですが、費用を考えると、それを機に葺き替えてしまった方が無難と言えるでしょう。
④屋根がフカフカしている
こちらは屋根に登って歩いた際に葺き替えを行う目安になります。現状雨漏れがしていなくても、屋根を歩いたときにフカフカする感触がある場合は、下地の野地板が傷んでいる可能性が高いです。
葺き替えを行い、下地の補強を行う必要があります。
・築年数が40〜50年
・長い間雨漏りしている
・瓦屋根の雨漏り
・屋根がフカフカしている
逆にこれ以外の場合ですと、カバー工法で対応が可能な場合が多いです。実際はプロを呼んで一度見てもらうのが間違いないでしょう。
屋根の種類
実際に屋根のカバーや葺き替えを行うにあたって、とてもさまざまな種類の屋根材があります。
どんな種類の屋根があるのかを簡単にまとめています。
現在の屋根材が何なのかによっても、使うべき屋根材が変わる場合もありますので、確認してみましょう。
コロニアル屋根(スレート屋根)
こちらは新築時に最も使われているタイプの屋根材になります。
重量があるので、カバー工法には向きません。
葺き替えを行う場合であれば、こちらを使うことも可能です。
一般的に金属系の屋根材よりも少し金額が安い場合が多いですね。
グレードやメーカーによっても変わりますが、耐久性は概ね20〜25年になります。
金属屋根
こちらはカバー工法などで主流に使われているタイプになります。
いわゆるガルバリウム鋼板を使用した屋根材になり、耐久性にとても優れ、軽量なため、耐震性に関してもメリットがある屋根材と言えます。
葺き替えで使われることも多く、最も人気の屋根材と言えるでしょう。
断熱材の入っていないタイプと入っているタイプがあり、それにより金額が変わります。
断熱材の入っていないタイプだと、雨音などが気になる場合もあるため、ご自身の生活と照らし合わせて検討するようにしましょう。
耐用年数は概ね25〜30年と言われています。
コロニアル屋根と違って、一般的には塗装を行う必要がなく25〜30年の耐用年数と言われています。
アスファルトシングル
こちらは海外では主流の屋根材になります。
砂付きの防水シートのような屋根材になり、海外で主流に扱われている屋根材になります。
こちらも非常に軽量で、カバー工法に向いていると言えます。表面の砂もあり、雨音も比較的気にならないため、好んで使われることも多いですね。
しかし耐用年数が短いので、金額も比較的安価におさまります。
耐用年数は概ね10〜15年程度になります。
予算を検討した上で選んでいくと良いでしょう
また、今の屋根材との相性もあるので、今の屋根材が何であるのかを確認しましょう。
コロニアル屋根
先述したように最も主流に使われている屋根材ですね。
こちらの屋根材は上にカバー工法を行うことが可能です。
瓦屋根
昔に主流に使われていた屋根材です。
耐久年数も非常に長いと言えますが、防水シートが持たないケースが多いです。
こちらはカバー工法を行うことができず、改修は基本的に葺き替えになります。
瓦棒
昔から使われており、現在でも使われることの多い屋根材ですね。
以前は素材は通常の板金でしたが、今ではガルバリウムを使用しているものが主流です。
こちらの屋根形状は基本的にはカバーには不向きと言えます。
不可能ではありませんが、下地の工事の関係上葺き替えを行うのと大きく変わらないことがほとんどです。
いかがでしたでしょうか?
下の表に特徴をまとめてみましたので、こちらも併せて確認してみてください。
屋根材\特徴 | 価格帯(20坪程度) | 耐用年数 | メリット | デメリット |
アスファルトシングル | 50〜70万円 | 10〜15年 | 安価で軽量、割れることがない | 耐久性が高くなく、表面の砂が落ちる |
コロニアル屋根 | 60〜90万円 | 20〜25年 | 耐久性が高い | 重量があり、割れやすい 塗装が必要 |
金属屋根(ガルバリウム) | 80〜100万円 | 20〜30年 | 耐久性が高く、軽量 | 高価で、物によって雨音が気になる場合がある |
次に、カバー工法が可能かどうかの相性をまとめています。
現在の屋根\新規屋根 | アスファルトシングル | コロニアル(化粧スレート) | 金属屋根(ガルバリウム鋼板) |
瓦屋根 | × | × | × |
コロニアル | ○ | × | ○ |
瓦棒 | △ | × | △ |
金属屋根 | × | × | △ |
必ずしも全ての屋根材が当てはまるわけではありませんが、カバー工法が可能かどうかの表になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
屋根リフォームを行うにあたって、必要な情報をまとめてみました。
既存の屋根材と新しい屋根材の重量などの相性を考えた上で、予算と併せて検討してみると良いでしょう。
屋根のリフォームを検討している方はぜひ参考にしてみてください。
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